若手社員の逃げ場

仕事で辛いことから現実逃避して、気持ちの休まることを書きたいです。

チーズはどこへ消えたの説教くささ

チーズはどこへ消えた、という本がある。絵本ほどの薄さながら「人生観が変わる」との帯が巻かれていて気になった。当時のぼくは買おうか迷ったが絵本ほどのボリュームの本にまとまったお金を出す気にならずに購入を踏みとどまった。タイミングが違っていた…

会社とホラーゲーム

会社にいると叫びたくなる時がある。口はガムテープで止められたように感じるが自由に動かせる。なのに声はでない。ただ感情だけが鞭を打たれる。「仕事ができる」というマウントが鞭として実体を持ち、ぼくに降りかかる。痛みで声が出そうになるが出ない。 …

自分の欠陥に気づけないと結婚したがらない

「結婚てのは女の子のためにするんだよ」と言われたことがある。ぼくもたぶんそうなんじゃないか、と思う。なぜ結婚したいと思うのだろう。お付き合いとはなにがちがうんだろう。連日のように考えてしまう。考え続けてしまうのはひょっとして心の奥底では結…

アンドリューOスミス『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』のお金を使う能力

将来のことを考えて漠然と「お金持ちになりたい」と思って中学時代を過ごした。ぼくの地元は田舎なので土地が安く、同級生の家はほとんどが2階建てでぼくの家だけ平屋であった。父はそのことを気にしていたのか「いつか3階建ての家を建ててやるからな」と言…

ブランディングとコールアンドレスポンス

美容院で髪を切ってもらってるときに会話が成立するようになってきた。相手が余程のおしゃべり上手なのか、ぼくも大人になれたのか。店員さんと歳が近くなったのもあるのかもしれない。ぼくが26歳で担当の男性は30ちょいだ。将来のことを考えると聞きたいこ…

砂村かいり『炭酸水と犬』の「すき」の言語化

お付き合いをしていると「あたしのどこがすき?」と訊かれる。自分を本当に好いているのか不安になってのことなのか、自己肯定感を高めたいのかはわからないがふとした瞬間に訊かれる。パッと思いついたものを口にすると、ふざけてるのか、と怒られる。全部…

結婚式のケーキの意味

アラサーにもなると結婚の話を振られることが多くなる。というかこっちからも結婚のことを聞いたりするので、そりゃ多い。周りが結婚しはじめて現実味が増して興味が湧いたのだろう。なぜこの不安定な時代に結婚したのだろう。なにがきっかけだったのだろう…

『新世紀エヴァンゲリオン air/まごころを、君に』で考えたセカイの正体

シンエヴァンゲリオンを観た何人かは旧劇を再評価して「旧劇こそラストに相応しい」とした。単なる懐古なのか、新作に便乗したアクセス数稼ぎか、新たな傑作を素直に評価できない天邪鬼な反応なのかはわからない。元々、旧劇版はアニメ版のラスト2話を作り直…

アニメ『エヴァンゲリオン』で考える現在の正体

小学生の時だったと思う。お母さんがエヴァンゲリオンのビデオを借りて、ぼくにみせるでもなく観ていた。当時、戦隊モノのロボットしか知らなかったぼくは、ロボットなのに(正確にはエヴァンゲリオンは人造人間である)、吠えて、パーツが欠損すると血が噴き…

トムブラウンみちおさんにホッとさせて貰えた話

伊集院さんがトムブラウンの2人を「数年後に捕まっても驚かないし、捕まらなくても驚かない人」と称していた。捉えどころのない狂気を持っている2人だと思う。 先日、トムブラウンがオールナイトニッポンの週替わりパーソナリティをしていた。漫才やバラエテ…

窪みのネームプレート

会話の糸口を探し続けている。なにも知らない人とどうでもいい話をしたい欲求がある。SNSでメッセージのやりとりをするのではなくて肉声でコミュニケーションをとりたいのだ。友人たちとは繰り返される緊急事態宣言により、再開する予定を立てられないし、職…

買いたいものはないが買い物はしたい

オードリーのオールナイトニッポンにて若林さんが「買いたいものがない」と話していた。ぼくもこれといって欲しいものがない。読みたい本や観たい映画はあるが物体としての"欲しいもの"がないのである。一人暮らしが長くて買った後にその物が部屋を圧迫しな…

『ファルコン&ウィンターソルジャー』の現実の力

公園を散歩していると「左から失礼」されることが多々ある(キャプテンアメリカウィンターソルジャー参照)。『失礼』されること自体はなんてことないのだが、彼らのマスクをしてない率が高い。外は密になりづらいからマスクをしなくてもよい、という判断だろ…

ポールナース『WHAT IS LIFE』で考える進化と自然淘汰

ポケモンに経験値を与えると進化する。経験値は戦闘で相手のポケモンを倒すと得られるが、進化するためには大量の経験値が必要で進化するのに数時間かかる。しかし人間の進化と比較したら驚くほど短時間である。人間が進化したのは何十万年も前なのだから。 …

猫と犬のディベート

社会に出ると理不尽に合う。しかし、なにも大人だけが辛いわけじゃない。小学生の頃、あれはなんの教科だったのだろうか、ディベートをする機会があった。司会とタイムキーパーと主張をいう係、質問の受け答えをする係に分けられる。口下手なぼくにはタイム…

朝井リョウ『正欲』の名付けられた苦しみ

朝井リョウさんがRHYMESTER宇多丸さんのラジオ番組にゲスト出演していた。その時に「自分の感情がドロドロにされるような物語をみたい」というようなことを仰っていた。朝井さんはアリーアスターさんの大ファンを公言していて、『ミッドサマー』みたいな作品…

仕事に対する不安の種類

会社に100%の本音を伝えられる人が何人いるだろう。ぼくはおそらく同期の5人だけだ。他の人はある程度心を開けても、どこかに忖度が生じている。それが"社会"と言われればそれまでなんだろうが、だからこそなんの気負いもいらない家が愛おしく思う。同期の内…

上司の距離感

先日、テレビ東京を退職してフリーになったテレビプロデューサーの佐久間さんが自身のラジオで 「(新人が)やめてしまった時に(自分が)傷つくから新人には他人行儀で接してしまう」と話していた。 おそらくどの会社でも教育係に選ばれるような中堅社員はぼく…

倍速視聴と汚された心の洗濯

プロフェッショナルの庵野さんの回を観て、あの人の特異さに衝撃を受けた彼女とエヴァンゲリオンの序を観ることになった。一通りのエヴァ作品を観たぼくからしたら序は凡作である。アニメ版を綺麗な絵でまとめ上げてあるがアニメの序盤にあった気の抜けるよ…

廣野由美子『批評理論入門』に学ぶ書評の書き方

ぼくがブログに卸している文章はごく一部だ。オフラインで毎日、日記を描いて個人名が出てこないものや攻めすぎてるものを除いたものをこちらに載せている。数にしてみれば全体の3割程度だろうか。それ以外も含めると700日ほど続いてる。 はじめたきっかけが…

新たなビジネス。負けホスト

ぼくが1番不幸を感じる瞬間は今まで楽しんでいたものの熱量が下がっていることに気づいたときだ。まとまった時間が確保できたら脊髄反射の如くゲーム機の電源をつけていたが、自由につかえる時間が減ってしまったことでゲームに必要な時間の膨大さに気づかさ…

フワちゃんのラジオでアンガーマネジメントを教わった話

大人になっても4月は節目の季節である。学生の時は誰と同じクラスになるかドキドキしたし、憂鬱になったりした。会社に勤めていても4月は新年度のはじまりであり、新入社員が入ってきて部署移動がある。ひょっとすると頂けるお賃金が増額する可能性もある。…

映画『まともじゃないのは君も一緒』で考える普通のつまらなさ

コロナ禍を境に「ニューノーマル」という言葉を聞くようになった。コロナ関連の言葉かと思いきや、元は金融用語らしい。金融危機やそれに伴う景気後退を指す。噛み砕いていうとリーマンショックみたいなでっかい出来事の後は考え方が変わってしまいますよ、…

ロボットも孤独を感じる

一時期は何処に行っても目にすることができたペッパーくんを久しく見ていない。ソフトバンクから出ているあのロボットは携帯電話の契約のように2年間のレンタルの後に、レンタルを更新するかどうかを問われる。これだけあの姿を見られないのは多くの企業で更…

読書猿『独学大全』で再認識する学び

あとひと月ほどで26歳になる。20代を折り返して30代に向かっていく。先日、スポッチャでバレーボールやテニスをやって、あまりにも身体が動かなくて驚いた。元々運動は得意ではないが、イメージの数歩後ろに身体が取り残されていた。どこかで聞いたが、アス…

履歴書にすぐ書けるアピールポイントと斉藤和義

よく違う人生を妄想する。学生時代であれば「もし違う部活をしていたらまだ見ぬ才能が開花して大活躍してしまうのではないか?」。働いている現在であれば「もしちがう会社で働いていたらエリート社員としてスピード出世するのではないか?」である。もう少…

耳かきし続ける

耳かきが癖だ。ぼくの人生を分析すると睡眠時間の次に耳かきの時間が並ぶ可能性がある。信号待ちの度に耳に小指を突っ込んでいる。しつこく耳の中にしがみつく耳垢がとれると心のシコリが取り除かれたかのような気持ちになる。その大きさがわかりやすく成果…

映画『ガタカ』の雲に覆われた星

去年から今年にかけて差別に対する視線が厳しくなったのではないだろうか。オリンピックにまつわるジェンダー問題しかり、「ブラックライブズマター」しかりである。このようなポリコレ的な問題はコロナ禍と無関係だとは思えない。外に出れずにSNSで人と関わ…

あえて音楽もラジオもつけない

一人暮らしを5年した。ホームシックになったことはないが、ふいにとてつもない孤独に襲われることがある。1日口を閉じたままで夕方にTSUTAYAでDVDを借りようとして「こちらブルーレイになっていますがよろしいですか?」と聞かれたときにした返事が大きすぎ…

映画『凶悪』の悪人をどう裁くかについて

フィクションの魅力は、やはり自分が経験できない世界に触れてその世界を疑似体験できることではないか。バイオレンスなものや法を破るならず者たちの作品を好んで観てしまうのは現実の生きづらさからくる欲求なのかもしれない。しかし、バイオレンス映画に…