若手社員の逃げ場

仕事で辛いことから現実逃避して、気持ちの休まることを書きたいです。

ものをなくす不安

 

 


ものをなくす夢をみた。一時期は忘れ物をしたり、ものをなくす夢を頻繁にみていたが、今回は久しぶりのことだった。

 


ものを探す時間は人の一生の中でかなりの時間になるそうだ。

 


ぼくは集合時間から逆算して家を出る時間を割り出す。外出時間の間際になって身支度をはじめると財布がないことに気づく。いつも置いてあるところにはなくて家中を探し回ってもない。途方に暮れて車を開けてみると助手席に乗っていたりする。

 


この時間が嫌いで徹底的に断捨離をしたことがある。しかし、ものが減ってもなくなるものはなくなる。ものが減って見つかりやすくなっているハズなのに見つからない。イライラは以前よりも増す。

 


そこまでの物欲はないと思うが、逆に所有しているものに執着してしまっている気がする。店にディスプレイされた商品にはなんの思い入れもないが、本来、享受できたものが失われると損した気分になるのだ。

 


酔って財布を無くしたことがある。2回ある。1度は都会の飲み屋街で、もう1回は地元の裏路地だ。かなり酔っていて前後の記憶は失われている。しかし両方とも交番に行くと見つかった。中身は少ない気がしたが、おそらく元からである。世界はなんて優しいんだろうと思った。都会の下品に見えていた電飾が救いの光に見えた。

 


ショッピングモールでトイレを借りようとしたら、手前のソファにスマートフォンが落ちているのを発見した。スマホの近くに人はいない。忘れ物だろうか。過去の恩を感じてお店の人に届けようかと思った。周りのソファをみるとぽつぽつと人が座っている。先に座っていた人がスマホを拾うぼくをみて泥棒だと疑うんじゃないかと心配になった。ぼくはみなかったことにしてトイレに入った。手を洗って戻るとスマホはなくなっていた。持ち主の元へちゃんと戻ったのだろうか。ぼくは罪悪感を感じて急いで店を出た。