偽物の殻
武田友紀著『「繊細さん」の本』を読みました。
小さなことが気になってしまうような「繊細」な方に向けられた本で、症例や対処法が載っています。
読んでて「なるほど」と思ったのが、
「本当の自分」を抑えて殻をかぶっていると、その「殻」に合う人が集まってきてしまうのです。
という文。本音で話していた学生時代は心から信頼できる人たちばっかりだったのに、殻を被っている今は、いつ怒り出すのか、分からないような底の知れない人しか周りにいない気がするんです。
本音で話していたら、合わない人は去っていくし、同調する人は残ってくれる。
僕が勤めているような人が少ない会社で本音を話すことは難しい。頼れる人自体が少ないから本音を言って、関係が悪くなると仕事を進められなくなる。
だけど、これ以上本音を言わずに苦しむ方がきっと不幸で、性格が合わずに部署を変えられるぐらいの本音を言って、それでも周りに合致しなかったら職場を変えてやる、ぐらいの気持ちで働いていれば少しは同僚も心を開いてくれるかも知れない。
どういった気持ちが「本音」かというと「こうしたい」と思えることが「本音」で「こうしなきゃ」と思ってしまうことが「世間の声」だ。
世間の声が大きくて自分の本音がかき消されてしまっている。耳を澄まして自分の「こうしたい」を見つけたい。