若手社員の逃げ場

仕事で辛いことから現実逃避して、気持ちの休まることを書きたいです。

「ワンダヴィジョン」の後の放心状態

 

 


映画「ブラックウィドウ」の公開延期からどれだけ経っただろう。エンドゲームで最高潮に達したMCU熱は行き場を失ったままぼくの中にいた。いつ観られるかわからないスカヨハの活躍。配信でもいいから早く観たい想いとこれだけ待ったんだからどうしても映画館で観たいという想いが闘って、やや映画館が勝っている。そんな中、はじまったのが本作「ワンダヴィジョン」である。今までのMCU作品とは毛色の違うシットコムというフォーマット。かなり期待値の作品であったが本来の公開順と違うことに不安を感じていた。

 


ワンダヴィジョンはアベンジャーズのワンダを主役にした作品である。彼女は死んだハズのヴィジョンと郊外の一軒家で平和に暮らしていた。その模様は白黒のレトロなシットコムの世界観を通して描かれる。何故、死んだハズのヴィジョンが生きているのか。このシットコムの世界は何なのか。たくさんの謎とほのぼのとした暮らしに浴びせられる笑い声がうまくマッチせず、不安に駆られる。

 

 

 

 

 

 

 


ここから本作のネタバレをしていきます。ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シットコムの演出は回が進む度に更新されて最近のものになっていく。白黒のドラマに色がついて、画面比もブラウン管の四角いものからワイド画面になる。みたことのないピエトロ(X-MEN版の俳優さんにかわっている)。独立しているようにさえ見える世界にMCUの世界が統合する。これまでの世界観を揺るがすような能力。エンディングロールの度に放心状態に陥り『1週間ってどう過ごせばいいんだっけ』と思ってしまうほど脳内はパニックだった。MCU作品にお決まりのエンディング後のオマケ映像も放心していたら流れたのでスタッフロールの時間が全く苦ではなかった。

 


この、毎週楽しみにしているドラマがあって、それを楽しみに1週間過ごす感覚はいつ振りだろうか。ひょっとすると「ウォーキングデッド」にニーガンが出始めた辺り以来かもしれない。この感覚は楽しみ過ぎて辛くもあり、それでいてその後の展開に考えを巡らせる、とても幸せな時間を思い出させてくれた。(再来週には「ファルコン&ウィンターソルジャー」で同じ気持ちになれる!)加入したいサブスクサービスがたくさんあるがディズニープラスは当分、あるいはずっと抜けられないだろう。すごいよ。ディズニーは。

 

 

 

このドラマで1番よかったセリフに

「悲しいのは愛を貫いているから」を挙げる人は多いだろう。

 

 

 

ワンダはマーベルの中でも特に不幸なキャラクターとして紹介される。特別な人、愛した人を、たくさんなくしているから。それでもその悲しさは愛ゆえである。作中の最強キャラに数えられる彼女の強さはその愛の強さだ。大好きな人たちが自分の周りから離れていくのはとても悲しい。だけどその感情は、悲しいと思えるほど大切な人に出会えていたという証明でもある。離れていった人たちともう一度会えるだろうか。あの時のあの時間が最後だったのだろうか。思い出すと当時の幸せが思い出されて、寂しさにかわる。今後、こんな気持ちにさせてくれる人に出会えるだろうか。