深夜の馬鹿力。消滅の古市憲寿節カルタに追悼
伊集院光さんがパーソナリティを務めるラジオ番組「深夜の馬鹿力」にカルタのコーナーがある。2つのお題のカルタで面白さを競わせて勝ったお題が翌週に続き、あ行からわ行に辿り着いたらゴールインとなる。昨年、圧倒的な強さを見せたのが「あっぱれ張本勲カルタ」だ。張本さんが偏見に満ち溢れた喝を入れて「走り込みが足らん」とキレるメールが大量に届いた。張本さんとハリーをかけてハリーポッターのテーマが流れながら怒りのこもったメールが読み上げられるシュールな空気感がまたよかった。張本さんに対して、コーナーがはじまる以前はなんとなく『ネットニュースでよくみる人』という印象だったが、コーナーのおもしろさのあまり張本さんがだいすきになった。日曜の朝はシュウイチを観ていたがサンデーモーニングに切り替えようかと少し悩んだ。
張本勲カルタに手応えを感じたのか、似た系譜の「やめよう酷すぎる偏見カルタ』と、今回紹介する「すっとぼけ古市憲寿節カルタ」が誕生した。古市さんのカルタはこれら2つのカルタとは少し毛色が違い、偏見が含まれているものの『もしかしたら正しいのかもしれない』という正論じみた、とぼけがのったカルタだ。このお題で古市さんもすきになった。
このコーナーはリスナーの投票で負けると予選ブロックに戻される。その際は次の行へ進めない(あ行で負けたらずっとあ行でメールが募集される)。同じ行で3連敗するとお題が消滅扱いになり、メールの募集がなくなる。だいすきだった古市さんのカルタも消滅してしまったので、追悼の意味を込めて負けた週のメールですきだったものをご紹介します。(リスナーネームは失念してしまったので載せられません。申し訳ないです)
かなり攻めた下ネタなのでご注意ください。
アナルへ入れたら自分の限界がわかるし
次の目標も視認できるからモチベーションになりますよね?
しかも置物としても使えますよ」
伊集院さんや古市さんがこれ言ってると思ったら大爆笑ですよね。
そもそも偏見って悪い意味でとられがちですが、ぼくは100%悪い成分でできてるとは思えないんですよね。なんとなく対象に強いイメージを持っていてそれが行き過ぎてしまっているだけで、個性を敏感に感じとれているように思えるんです。偏見で他人を責め立てるのには抵抗を感じますが、偏見を通して人を見て、その偏見を覆すようなギャップを感じると魅力的に思えるし、その偏見通りの振舞いをされても"らしさ"を感じて芯の強さが伝わってきます。だからぼくは(言えそうな人であれば)偏見を自ら言うようにしています。上司に対して「仕事熱心で怖い部分ばかり目にしているのでもっと普段の(上司)さんのことが知りたいです」と言ったり、穏やかな総務部の方に対して「穏やかな方だと思ってるんで安心して話せます」と言ったこともありました。
後者に関しては意外と本性は怒りっぽい人であることが判明して普段抱えている怒りであったり、過去にその人を恐れていた人のことを聞いたりしました。偏見によっていろんな面からその人を知ることができるので、偏見と、その人に偏見を伝えたときのリアクションと2度楽しめて、深くその人のことを理解できるようになります。
実は古市さんは友人が多いそうです。そういった偏見もコミニケーションにおいて有効な手段なのかもしれません。