ネガティブな目
ショーンエイカー著「幸福の優位7つの法則」を読んだ。
本書では「幸せは成功に先行する」とある。人間の脳は、普通の気分のときでもネガティブな気分のときでもなく、ポジティブな気分の時に最もよく働くようにできている、ということが証明されている。幸せなときには、自分の周りで起こっていることがたくさん目に入ってくるものだ。
怒られて凹んでいる時は放心状態に近くなる。パソコンのデスクトップを開いたままにしてしまい、ハッと、気がついても、なにがしたかったのか数秒間考え込んでしまう。あるいは上司から心ない言葉をぶつけられると自分の中で何度も反芻してしまう。
ポジティブな感情になるのは大きな買い物をする時だ。欲しかったものが買えそうになると、自分の財布の中身を考えながらどんなものが買えるか、他に使い道はないかや次はいつお金が入るか、など普段眠っていた脳みそがフル回転する。
気分がいいときは積極的に行動できるようになる。
しかし、普段はネガティブだ。
昔からネガティブだが、ここ数年で拍車が掛かったような気がする。仕事で機械図面を描いて、間違いがないかを一通り見ていく。ダメなところがないかを探す。職業病だろう。
こういったストレスや悪いことや失敗に注目するパターンが脳の中に出来上がってしまうと、挫折への道へ自らを追い込むことになるそうだ。ネガティブを探し出すのが上手になればなるほど、幸せと成功を運んできてくれるポジティブな面を見逃してしまう。
これを矯正していく手段が本書にて紹介されている。
まずは目を閉じて赤い色を思い浮かべる。それから目を開けて、周りを見渡してみる。赤い色のものが至るところに見えてこないだろうか。
要は考え方だ。ポジティブなものに目を向ける習慣をつくるといい。
例えば「今日起こった3つのよいこと」を書き出す。脳は1日のできごとを振り返り、ポジティブだと思えることを探し始める。
ぼくも実際にやってみた。3つであれば数秒で、よかったことを思いつく。意外と自分の人生に幸せがあったことに気づくのだ。ちなみに昨日は「セブンのネバネバサラダが美味しかった」と書いた。
ネガティブな出来事自体を好意的にみることも出来る。
心理学博士タルベンシャハーは著書で、「失敗に対処する方法は、実際に失敗を経験し、それを切り抜けることによってしか学べない。困難や不運に直面するのが早いほど、生きる上で避けがたい困難に対処する準備ができる」と書いている。
ぼくは毎日、日記を書いてるが、殆どが悲しかったことや失敗だ。マイナスな出来事の方が心が動くし、オチもつけやすい。しかし、「困難を対処する準備」だと思えば、毎日成長している。