若手社員の逃げ場

仕事で辛いことから現実逃避して、気持ちの休まることを書きたいです。

人のことなんて分からない。

 


クオリティランドを読破した。

 


ドイツでベストセラーになったSF小説。ネット通販は発達しすぎて人の深層心理まで入り込み、心のどこかで「欲しい」と思った商品が"勝手に"届く。届けられた人は商品をみて「自分はこれが欲しかったのか」と気づく。

 


主人公の男のもとに届けられたイルカ型ピンクローター。使うはずがないと送り返そうとする男とシステムにミスはないと譲らない通販会社。返品を巡る闘い。

 

 

 

分厚い本ですが細かく章に分かれていて読みやすい。1つの章が5分かからないぐらいで読める。その章の合間にその世界のニュースや商品の広告が挟まっている。広告の商品が本編に出てきてどんどん世界観が広がっていく。

 

 

 

発達したテクノロジーでアンドロイドも人間を凌駕する。アンドロイドがした判断もそのプロセスも人は理解できない。

 


しかし、機械に言わせれば人間の考え方はブラックボックスだ。

 


フィクションの人物たちはプロット通りに動いてどう感情が動くか容易に分かるが現実はそうじゃない。

 

 

 

ぼくは同棲している。「床にものを置いていた」という理由で今朝も怒られたが、怒った本人はテーブルをもので埋め尽くしている。ご飯を食べるときに皿を置くことが出来なくて困る。

 

 

 

新井紀子著「AI vs 教科書を読めない子どもたち」で「AIが人間を超えて反逆することはない」とあった。プログラムは2進数で書かれており、数字で表せないことは機械にさせることはできない。つまり、人間の考え方を数式で表せないと機械が人の気持ちを理解することはできない。

 

 

 

優れた機械をみて人の不可解さを知る。